| ほのぼの。(後) |
「そういえば、夕飯、どうするんだい?うちで食っていくのか?」 しばらく世間話等、取り留めのない話をしていると、18号が悟飯とビーデルに尋ねた。 「うわ!もともと来るのが遅くなっちゃったけど、もうこんな時間になっちゃってたんだ! 「ま・・・待てよ悟飯!別に用事がある訳じゃないんだろ?じゃあ遠慮せずに食ってけよ!」 慌てて立ち上がり帰ろうとしている悟飯を、これまたクリリンも慌てて止める。 「え・・・でもいいんですか?僕、結構食べますよ・・・・・?」 うぐっ、と一瞬引いたクリリン。 「い・・・いいじゃねえか!一緒に食事だなんて滅多にないんだし! 「私は別に構わないよ。」 「マーロンも皆で一緒に食べた〜い!」 ビーデルの裾を掴み、離さないマーロン。 「・・・だ、そうだ。な?いいだろ?悟飯。」 一度18号とマーロンの方を向いたクリリンが悟飯に再び視線を戻す。 「じゃ・・・じゃあ、お言葉に甘えさせていただきます。ビーデルさんも大丈夫ですか?」 「ん、私は平気。あ!でも18号さん!私もお手伝いしますね!」 「そうしてくれると助かるな。」 そう言って18号は立ち上がり、クリリンにマーロンを預けると
「な〜悟飯。お前達ホントにただの友達なのか?」 ブハッ!! 「あ!きったねえ!!何するんだよ!!」 「ちべた〜い!」 2人を見送った後、クリリンが悟飯に尋ねた。 「す・・・スミマセンスミマセン!!!」 わたわたと、悟飯は布巾で辺りを拭く。 「で・・・でもクリリンさんがそんなこと聞くから悪いんですよ!」 「な〜に言ってるんだよ。あ!そうか!そんなに動揺するって事は・・・・」 「クリリンさん!?僕達はそんなのじゃ・・・・!」 必死にクリリンを止めようとする悟飯。 「わ〜〜タコ!お兄ちゃん真っ赤なタコ!!」 「マ・・・マーロンちゃん・・・・。」 「いいじゃねえか悟飯。自分の気持ちに素直になることは大切だぞ??」 「――――――!!」 憐れ純情悟飯。クリリンの言葉に顔面から噴火の如く湯気を出してしまって そんなこんなでクリリンが悟飯で遊んでいたのだが、 「なあ、悟飯。オレな、実は亀仙流にはいって武術を始めた理由って、女の子にモテたかったからなんだ。 「え!」 唐突なクリリンの話とその内容に驚く。 「強くなったら女の子にモテるんじゃないかな〜って短絡的な考えがあってさ。」 「は・・・はぁ・・・。」 クリリンが何を言いたいのかが分からず、とりあえず返事を返す。 「でもよう、今のオレのカミさんったらオレより強いんだもんな〜! 「愛・・・・ですか・・・。」 自分が語っているわけでもないのにまた再び赤くなる。 「だからよ、お前達もさ・・・・・・・」 「ぼ・・・・・・僕達も・・・・・・・・・・?」 頭の後ろでクリリンが手を組み、ソファーにボスンともたれかかる。 「・・・・・・・・・・・・。」 「・・・クリリンさん?」 何故かの沈黙。不思議に思い、再び悟飯が尋ねる。 「クリリンさん?」 すると、クリリンは額に汗を浮かべながら答えた。 「・・・・あ〜〜・・・・・・スマン・・・。実はただ自分が今幸せだって惚気たかっただけだったんだ。 ズベッ! 「・・・・・お兄ちゃんダイジョウブ〜?」 思わずズッコケてソファーから落ちてしまった悟飯に、心配そうにマーロンが声をかける。 「ク・・・・・クリリンさん・・・・・。」 「なんだよ〜いいじゃねえか!偶には惚気の一つくらい言ったってよ。 「もう!クリリンさん!」 面白い…悟飯を見て、そう思わずにはいられないクリリンであった。
「それじゃあご馳走様でした!!」 「長居してごめんなさい。」 空はすっかり星々で輝いている頃、悟飯とビーデルは夕飯を食べ終えカメハウスから帰ろうとしていた。 「こっちこそ引き止めてゴメンな!悟空とチチさんに宜しく言っといてくれ!あ、悟天にもな!」 「はい!」 悟飯、ビーデルの順に舞空術で空に浮く。 「ば〜いば〜い!」 18号に抱えられながら、マーロンが身を乗り出して少しすつ上昇していく2人に大きく手を振った。 「それじゃあ、本当にお邪魔様でした!」 そして2人は、ビーデルのその一言を機に、一気にスピードを上げていき、そして瞬く間に 「は〜・・・あの子も舞空術、結構うまくなったもんだな〜!」
「今日はゴメンねビーデルさん。遅くまでつき合わせちゃって・・・・」 「ううん!全然構わないわよ!私も楽しかったし。それに遅いって言ってもまだ8時じゃない! 遠くに小さな光が連なって見えてくる。もう陸地が近い証拠だ。 ふと、悟飯がビーデルの方を向く。 (さっきのクリリンさん・・・幸せそうだったなぁ・・・・。僕にもああいう風に幸せだって堂々と言える時が (ん?ぼくったらどうしてビーデルさんを見てそんなこと思うんだ!?) ―――――結局そこに必要なのは愛だもんな!愛! 再びクリリンの言葉が頭を過ぎる。 (え?・・・・・え!?) 悟飯は自分の頬が少し火照っていることに気が付いた。 (ど・・・どうしたんだろう・・・今日の僕、なんだかおかしいや・・・・・・・) ふるふると頭を振る。 (帰ったら早く寝よう・・・・) 悟飯が振っていた頭を止めて、前をみたその時だった。 「どうかしたの?」 「うわ!!」 「・・・・そんなに驚かなくてもいいでしょ。」 不意に話し掛けられ、ビクッとしてしまった悟飯に 「す・・・・すみません。」 「ま、いいわよ。」 そして2人はまた、唯黙々と空を飛び始めた。 「ねえ、今日さぁ、カメハウスに行って思ったんだけど、クリリンさんと18号さん、 「そうですね。僕もクリリンさんに惚気聞かされちゃいましたよ。」 「フフ。私も18号さんと一緒に居たんだけど、18号さん、口には出さなくても 「へぇ〜!」 過去の18号を知っている悟飯は、ビーデルの18号について色々と話す内容に 「でね、私、そんなクリリンさんと18号さんを見て、羨ましかったな。」 「羨ましい?」 「うん。私も2人みたいに幸せになりたいな、て。」 正面を向いたままでビーデルはニコッと笑った。 「・・・・・・・・・悟飯君?」 なんだか妙な間があったので、悟飯の方を向いて見ると 「悟飯君?」 不思議に思って聞き返す。 「・・・なんか・・・・。」 「え?」 「なんか、今僕と同じ事をビーデルさんが思っているんだなって思ったら・・・・・。」 「思ったら?」 「・・・・・・・・・・」 「悟飯君?」 なにやら思案顔な表情をする悟飯。 「ん〜〜・・・・・よく分かりません。」 ガクッ 思わず力が抜けるビーデル。 「な・・・なんなのよもう!中途半端は気になるじゃない!」 「す・・・すみません!僕も良くわからなくて・・・・・」 少し、ビーデルがプクッと膨れるが、悟飯は申し訳なさげに笑うしかなかった。 「う〜〜〜・・・いいわ!もう!それにもうそろそろ別々にならなくちゃいけないしね。」 そう、ビーデルの舞空術がかなり上達したおかげで、2人はもうサタンシティとパオズ山へ 「あった言う間でしたね。」 「ふふ。少しは私の舞空術も早くなったのかな?」 嬉しそうに笑うビーデル。 「これも悟飯君のおかげだね!」 「そんな、ビーデルさんの頑張りの賜物ですよ。」 そして2人ともニコッと笑うと少しづつはなれて行き、 「それじゃあ!また明日学校でね!」 「はい!ビーデルさん、お気をつけて!」 「バイバ〜イ!」 そう言って、ビーデルはサタンシティの方角へと飛んでいき、見る見るうちに小さくなっていった。
後々になってようやく本人は’良く分からない’=’嬉しい’ということに気が付いたのだが、
やっぱり前後ものはこっちかということで
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