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 phantasmagoria 〜それは道標〜(1) 

『・・・・・・・・だからよう、チチや悟飯にはわりいと思うんだけど生き返らせてくんなくていいや。
 悟飯は既にオラよりしっかりしてるしな』

     ――――――そんな事ない!!そんなこと言わないで!!

『・・・・・というわけだ!じゃあな!』

     ――――――待って!!行かないで!!お父さん―――!!!

 

 

 

「・・・・・・・・・・・!!!」

闇の中、何かを求めるようにして手が虚しく天井へと伸ばされる

「・・・・・・・夢か・・・・・。」

何もつかむ事の出来なかった手をパタンと下へ下ろす
目を閉じようと思った。しかし瞼が眠ることを拒んでいた
体を起こそうと思った。しかし体が起きることを拒んでいた

それは心が知っているから

目を閉じれば悪夢がはじまり
体を起こせば悪夢の続きが待っているという事を

夢は現実の続き
現実は夢の続き

 

 

セルゲームからもうすぐ一週間が経とうとしていた。

悟空が居なくなってからというもの、孫家には恐ろしく静かな時間が流れていた。
悟飯もチチもいつも通りに生活を送っているが、
悟空の死に責任を感じている悟飯の気は
目に見えて日に日に衰えていった。

そんな悟飯の気を察し、クリリンやヤムチャを始め、ピッコロが
孫家を訪れたりしたが、何を言っても悟飯は「大丈夫ですから。」と笑顔を振り撒くだけだった。
しかしその笑顔がクリリン達にとってはとても痛々しく思えた。

夜、眠る事もままならず、そんな状態が一週間と続き悟飯は気だけでなく、少しづつやつれていった。

そしてセルゲームから七日目の夜、いつもながら悟飯には眠れない夜が訪れていた。

 

 

 

目を閉じることも体を起こす事もできない悟飯は天井を見つめていた。
何を考えてもセルゲームのことを考えてしまう。

誰も悟飯のことは責めたりはしない。しかし自分が自分を責めたてる。
罪の意識が重く圧し掛かる。

  ―――これは贖罪の仕様の無い罪

涙がでない。
悟飯は死人の様に、ただただ焦点の定まらぬ目を開いていた。

 

 

 

二日前、ピッコロが悟飯の元に訪れた。
正直、ピッコロは悟飯に会った瞬間、とても驚いた。
悟飯の気が弱まっていたのは遠くからでも分かったものの、実際に目にした悟飯は
外見こそあまり変わってはいないものの、気はまるで、別人の様に弱々しくなっていたのだ。

(こ・・・・これがあの悟飯だというのか・・・・・!?)

ピッコロの来訪に喜び、笑顔で接する悟飯であったが、ピッコロにはその態度がどこか余所余所しく、
ときには演技をして、何かを隠している様にも思えた。

「・・・・・・悟飯・・・・・・」

「はい?なんですかピッコロさん??」

ピッコロの呼びかけに”笑顔”で答える悟飯。

「・・・・・クリリンも言っていたが、お前が居なきゃ俺達は全員やられていたんだ。
 それに、お前は戻ってきたセルを倒し、悟空の仇を討ち、そして地球を守った・・・・。」

悟飯の”笑顔”が一瞬にして凍りつく。しかしそれを見られまいとしてか悟飯はそのまま俯いた。

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・だから・・・・・あまり自分を責めるな・・・・・悟飯・・・・・・。」

遠くの空を見つめていた視線を俯いた悟飯に巡らす。
しばらくすると、悟飯が顔を上げた。そしてピッコロに”笑顔”を向ける。

「心配して頂いて有難うございますピッコロさん。大丈夫です。僕は大丈夫・・・・ですから。」

その”笑顔”を見て、自分の言葉は悟飯の心の壁を越えることは出来なかったことをピッコロは悟った。
そして、ピッコロに笑顔を向けた後、悟飯は2・3歩前に進み、

「すみませんピッコロさん。僕、お母さんの夕飯の手伝いをしないと・・・・・・。」

と言ってピッコロに背を向け、タタタッとその場から去って行った。

「・・・・・・・・・・・涙も流せんほど、お前の心は疲れてしまっているのだな・・・・・悟飯。」

ピッコロはしばらく悟飯の去って行った方角を見ていたが、急に空を見つめ呟いた。

「・・・・・・・悟空・・・・・キサマは確かに世界の英雄かもしれない・・・・・・・
 だが・・・・・・父親としては・・・・・・・・・本当に・・・・失格だ・・・・・・。」

 

 

 

 ――――――・・・・・痛い

皆は悟飯を励ましてくれる。
しかし、悟飯にとって、その励ましが辛かった。

 ――――――・・・・皆の優しさが・・・・痛いよ・・・・

『・・・・・・・バッカみたい!!!』

 ――――――!!??

突然の声に驚き、悟飯は声のした方へ首を傾けた。
すると、悟飯のベットの右側に、一人の少女が立っていた。
年の頃は悟飯と同じくらいの黒髪の少女。

『き・・・・キミは誰!?どうしてこんな所に・・・・・・・』

そう言って体を起こそうとした時、悟飯はまるで体が宙に浮くかのような感覚を覚えた。

『・・・・・!?』

 

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ホントはDB文庫に投稿しようとして書いたのですが、
悟飯FANにブーイング起こりそうなので、人目に触れることが少ない私のHPのみに掲載する事にしました。
(自分で言ってて悲しくなってきた・・・・(>_<))
・・・でも私も悟飯FANなのに・・・・・

ちょっとシリアスというものを書いてみようかと挑戦したのですが
「あれま〜〜〜」って感じです・・・【泣】
文才ないので、思っていることがちゃんと書けなくて四苦八苦してます(笑)

悟飯が痛々しくなってしまって・・・・・ホント悟飯FANの皆様スミマセンです(^^;
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