ベジータ、苦難の一日(3)

 

「・・・・で・・・・ブルマ・・・・お・・・・お前はオレに、な・・・何をやらせようというんだ・・・・・・。」

「・・・・え?」

ブルマは目を瞬かせた。やっておいてこんな事を思うのはどうか、とも思うが
まさかベジータがこんな素直に自分の要求を飲むとは思わなかったからだ。
しかし流石ブルマ、すぐに持ちなおし、顎に手を添えて考えているポーズをとる。

「そうねえ・・・・・・・・・・う〜ん・・・・・じゃあひとまずそこの自分で使った食器類を洗ってちょうだい。」

「・・・・・・・・食器洗い機があるじゃないか・・・・・・・。」

「ああ・・・・・そう言えばそうね・・・・・・。しょうがない・・・・じゃあそこまで食器を運んでいって。」

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

「あら?なにか意見があって??」

ベジータは不満満面といった顔をしたがブルマの言葉に押され、渋々とテーブルの方へ向かっていった。
テーブルの上に乱雑に置かれた食器類を見る。
最初は一気に運んでしまおうかとも思ったが、途中で崩れて割れてしまったら、ブルマに文句を言われるだろう。
そう思い、ベジータはテーブルの上の食器類を4・5回に分けて食器洗い機へと運んでいった。
(4・5回で運んでしまう辺りが常人ではないが・・・)

運び終わり、居間のソファーにドカッと座る。思わずため息を吐く。
別に体は疲れてなんかはいない。ただ、食器を運ぶという行為が、ベジータにとっては精神的にとても耐え難いものだった。

「・・・・・・こんな姿、誰にもみせられんな・・・・。」

その時、ガ――――――・・・・っと居間のドアが開いた。
トランクスを抱えたブルマがベジータの方へ歩いてくる。

「あんたもやれば出来るじゃない〜!!途中で逃げるかと思ったわよ。」

「・・・・・・・・・・・。」

「もう!!照れなくてもいいのよ??誉められた時は素直に喜んでイイんだから!」

一瞬、口答えしようかとも思ったが、口ではブルマに勝てないと思ったらしく、無言の体制を取りつづけた。

「まあいいわ♪これなら、頼みごとチョットは安心してできるわね♪」

「・・・!?な・・・なに!?まだこのオレに命令する気か!?」

「はあ??何言ってるのよ。あたりまえでしょ??それに食器の片付けは自分のことを自分でやったに過ぎないじゃない。
 それじゃあ手伝いにもならないわ!」

「・・・・・・・・・・・・。」

ブルマを睨むベジータ。しかし当のブルマは全然動じた様子はない。

「じゃあ、そういうことでトランクスの面倒見てやってね。私はちょっと研究室に行ってくるから!」

「なんだと!?このガキの面倒を見れというのか!?」

「このガキなんて言い方はないでしょ!あんたの息子なんだからね!!・・・・・それとも何・・・・??
 まさか身に覚えが無いなんて言うんじゃないでしょうね!!」

「う・・・・・・・・・・・・。」

「ま、そう言うわけだから、よろしくね。必要なものはここに置いておくから。」

「ちょ・・・・ちょっと待て・・・!!」

ガタンと居間のテーブルの上に荷物を置くと、ブルマはベジータの声を無視して、研究室の方へと向かって行った。

そして居間にはさまざまな思いを抱いて見詰め合う父と子が残された。(トランクスは何も考えてなさそうだが・・・・)

 

 

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