穏やかな病院の午後 written by 葵さん |
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穏やかな病院の午後。今日も隣にはミイラ男がいる。 (こんなら悟空さは修行もできねぇ、どっかいっちまうこともなければ、 動けないけないからつまらねえと愚痴をこぼす悟空とは裏腹に、チチは終始笑顔だった。 「不謹慎だども、これは神様に感謝せねば…」 「…?何感謝してんだかわからねぇけど、神様今死んじまってていねぇんだぞ」 「そうゆうことを言うでねえだよ悟空さ。別にその神様に感謝してんじゃねぇだ。」 「でも神様って言ったら、アレだぞ?」 仮にも(汗)神に向かってアレ呼ばわりとは、さすが悟空だ。否定しようにも、確かに神様はアレなわけだし…。 「そういえばチチよぉ、オラチチに言わなきゃなんねぇことがあんだ」 「急にどうしただ、改まって」 「え〜と、あのな…」 「もじもじして、悟空さらしくねぇだな。なんだ?まさかあの世で浮気してきたんじゃねぇべな!?」 「そっそんなおっそろしいことしねぇよ!!」 「おらのどこが恐ろしいだって?!」 どこがって、そこが…と言いたかったが火に油を注ぐことになりそうなので言葉を飲み込み、 「ちょっと落ち着いて話聞いてくれよ〜」 「なんだべ?」 「あのな、オラ、地球人じゃねぇんだと」 「……………………………………………………………へ?」 「いやだから、オラもサイヤ人なんだと」 なんだって?! 確かに少年時代の夫には尻尾もあったし、小さいくせにやたら強かったし、 でも、でも… 「お〜い、チチ〜?」 硬直してしまったチチの顔を、悟空は恐る恐る覗き込んでみた。 「でぇじょうぶか?」 「…悟空さっ!!」 「はいぃ!」 弾けた様に叫んだチチに不意をつかれて、思わず半分裏返った情けない声を上げてしまった。 「ほんと〜〜に宇宙人なんだか?」 「そうらしいぞ」 「でも悟空さはピッコロみてぇに緑だったり変な触覚生えてたりしねぇでねぇだか。 そんだったら鼻のねぇクリリンさの方がよっぽど宇宙人みてぇでねぇか」 「んなこといってもなぁ、クリリンは地球人だし」 「悟空さが宇宙人てことは、悟飯ちゃんも半分宇宙人てことだべ?」 「あ〜、そういうことになるんかな」 そんなあっさり言えることじゃねぇだ… 「はぁ…宇宙人と言っても地球人と違うところがなくてよかっただ」 「それがよぅ、チチ。サイヤ人てのはさぁ」 『満月んときに、大猿になるんだ』 「満月ん時っても、月みなきゃ変身しねぇし、尻尾がなかったら平気らしいんだけどさ、ってチチ、聞いてっか?」 「大問題でねぇか!悟空さはもう尻尾ねぇからよくっても、 「こ、子作りっておめぇ、悟飯はまだ5才だぞ?」 「だから大人になったらの話だべ!」 「それだってまだまだ先の話じゃねぇか」 「わかんねぇだぞ〜、おら達だって早かったでねぇか」 「そりゃそうだけどよ;じゃあ大人んなる前に尻尾とっちまえばいいじゃねぇか」 「悟空さもたまにマトモなこと言うだな」 「へっへ〜、そうだろ?」 「でもどうやったらとれるんだべ?」 「オラのは神様がとったなぁ」 「…………」 「…………」 「今その神様は…?」 「死んでるなぁ」 「駄目でねぇか!やっぱり孫の顔はみれねぇんだべ!」 「お、落ち着けチチ!悟飯がナメック星でピッコロを生き返らせてくればいいんじゃねぇか」 「そ、そうだな。悟飯ちゃんなら、きっとやってくれるべ!」 「あぁ!なんたってオラ達の子だからな」 「そうだな、悟空さ」 「チチ…」
「ふぁっくしょん!!!」 「大丈夫か?悟飯」 「ちょっと、風邪引いたの?」 「いぇ、大丈夫です。」 「きっとチチさんが地球で悟飯君のこと言ってるんじゃないかしら?」 「はは〜、お前悟空より愛されてそうだもんな〜」 「そんなことないですよ、お母さんはお父さんのこと大切にしてますもん」 (あれでか…?) とクリリンとブルマの脳裏に対ベジータ戦後のチチが浮かぶ。 「ま、まぁそんなことどうでもいいけど、風邪なんか引かないようにしてよね。 悟飯君が体壊したら、チチさんと孫くんに怒られちゃうわ」 「そうだな、心配してんだろうし」 「はい、気を付けときます」
地球にいる両親がとても気の早い心配をしていたなんて、 悟飯くんには知ることもないのでした……。
fin
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