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悟空と悟飯(2)

 

しばらくの間、2人の間に沈黙が続いた。
そんな中悟飯がまた話をし出した。

「僕は・・、僕は分かっては、いるんです。みんなが、
 僕のこと思っていてくれていて、あのときのことも僕のせいじゃないって・・・・。
 だけど、分かってるけど僕はそういう風に思いたくないんです!
 そんな、サラっと流してそのことを気にせずに生きていくっていうのは許せないんです・・・。
 それにお父さん、魔人ブゥとのとき、お父さんは僕たちを殺したんじゃない。
 僕たちを助けてくれたんです。あのとき死んでしまったけどそれでもお父さんがちゃんとぶぅを倒してくれたから・・・・・!
 ・・・・やっぱり、お父さんはすごいです・・・。・・・やっぱり僕はお父さんの様にはなれない・・。」

「なーにいってんだ!おめぇはもうオラよりもしっかりしてるし、オラは全然すごくなんかねぇぞ?」

「そういうことじゃないんです。
 ・・お父さんのように、お父さんはみんなに信頼されていてみんなと仲よくって、
 冗談とかも言い合って。それにいつも僕たちを助けてくれて・・・・。
 とても明るくて・・。僕はそんなお父さんを尊敬していました。・・・それは悟天も同じだと思いますよ。」

「・・・・・オラはそんなんじゃねぇよ。オラはただやりたいだけやってるだけだ。
 そのせいでチチや悟飯や悟天にも辛い思いばっかさせてたもんなぁ、オラは・・・・。オラは父親失格かもしんねぇなぁ〜。
 いつもチチばかりにおめぇたちのことまかせっぱなしで。オラ、父親らしいこと1っつもしてねぇなぁ・・・。すまねぇな、悟飯・・・・。」

「そ、そんな!お父さん、謝らないで下さい!
 それにお父さんは父親らしいこと、たくさんしてくれました!
 ぼくにとってお父さんはかけがえのない、大事な人でした・・。それはこれからも変わりません!
 だから、そんな風におもわないでください!」

「・・・・・悟飯。おめぇが今いった事、全部オラがおめぇにいいてぇことだ。
 だからおめえも・・・・あのときのことはわすれちまえ・・・。
 もしわすれられないっつうんだったら、オラが何年かかっても忘れさせてやる!傷を癒してやる!
 もとはといえばオラの責任だ。オラ、一度いったことは必ず守るかんな!しんぺぇすんな!な?悟飯・・・。」

「お父さん・・・・・、お父さん・・・・・・・!」

悟飯はまた泣き始めた。
何度も何度もお父さん、と呼んだ。

 

 

悟天たちはそんな悟飯をみてとても悲しい気分になった。
悟飯は悟天たちの前ではそんな素振りは見せなかった。
いつも自分たちに笑顔で接してくれた。
いつも近くにいたのに、そのことに気づかなかった自分たちが恥ずかしくおもえた。   
泣きじゃくっている悟飯を目の前にして悟天たちはなんていっていいか、
このままここにいて見ていていいのか?そう、思っていた・・・・。

 

 

悟空は泣きやまない悟飯を強く抱きしめた。
いつ以来だろうか?そうだ、あのとき以来だ。
魔人ブゥと闘うために老界王神に悟飯の存在パワーを引き出してもらったときだ。
あのとき悟飯は戦いに行く前、悟空と抱きあった。
あのときの悟飯もどこか淋しそうだった。
それが悟空に対する寂しさというのに、そのときは気づくことはなかった。、
でも今ならわかる。

「あのとき悟飯はオラと離れたくなかったんだ・・・。」

そうだったのだ。
悟飯は人一倍悟空のことを必要とし、悟空のことを大事に思っている人間だったのだ。
それは悟天よりも、パンよりも、そして・・・・チチよりも・・・・・。
悟飯はただ悟空を殺してしまったことに泣いていたのではなかった・・・・。
悟空と離れてしまったことにも耐えられず、いつも涙を流していたのだ・・・。
そしてその耐えられなかったことがどんどん自分を苦しめていき、やがて大きな傷になっていったのだった・・・・。

 

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